崇福寺は3つの門扉がある 。最初にあるのが「崇福寺三門(楼門)」で、国指定の重要文化財の様だ。二階建ての楼門で、色が美しい。掲げられた扁額『聖寿山』は隠元禅師によるものだそうだ。
門をくぐり、さらに進んでいくと、次にまた門が見えてきた。この門は、「崇福寺第一峰門」と言う。こちらは、国宝である。この第一峰門の軒下は「四手先三葉栱」(よてさきさんようきょう)と呼ばれる複雑巧妙な詰組みになっている。よく見るとわかるのだが、極彩色の吉祥模様(宝づくし/瑞雲・丁子・方勝・霊芝)が見事に施されていて、しばらく見とれてしまった。この門をくぐり、門扉の裏側を見ると、ここにもう美しい彩色の彫刻が施されていた。青い蝙蝠(こうもり)と牡丹の花である。中国仏教の影響を受けた意匠が所々に散りばめられているいるのは、とても興味深い。蝙蝠は、「福」を、そして牡丹は「強さ」を表しているとのこと。
第一峰門の扁額。複雑な軒下の構造組物が特徴 |
コウモリと牡丹の花。いずれも中国の吉祥文様 |
境内に入ると、煌びやかな刺繍の幕を張った、お土産を売る売店がある。そこには、珍しい色とりどりの縁起物である置物が、所狭しと並べられ売られ、まるで本当の中国の寺院に来たような気分を味わえる。
「護法堂」こちらも重要文化財である。ここには、「関帝」「観音」「韋駄天」がそれぞれ祀られている。
「媽祖堂門」を抜けた傍に、大きな魚の形をした板が吊るされているのが目に入った。何だろうと思って調べてみたら、これは木魚の原型だった。儀式の時や僧侶のみなさんに食事の合図をするときに叩かれるらしい。何で魚の形かというのが興味深い。魚は常に目を開けていることから「寝る間を惜しんで日々修行せよ」という戒めを表しているそうだ。この魚、口に玉のようなものを咥えている。これにも意味があって、この玉なんと「人間の煩悩」を表しているそうだ。で、魚をポンポン叩くことで「煩悩を吐き出させる」という意味を持たせているということを知り、仏教の奥の深さを感じた。
いやぁ本当にどれを見ても、とても魅力的な文化財を見るとことができてよかった。長崎にまた来た際には是非、ここに立ち寄りたいと思った。
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